介護福祉士(介護士)とヘルパーの違い

介護職の就職・転職の基本

介護職に就きたいと思ったとき、「介護福祉士(介護士)とヘルパーの違いが分からない…」と悩んでいませんか? 自分がどちらを目指すべきなのか分からなくなってしまいますよね。

そこで、ここでは介護福祉士(介護士)とヘルパーの違いについて分かりやすく解説します。

「介護士」の表記について

インターネットには「介護士」と表記したとき、「介護福祉士」を表している場合と、介護福祉士やヘルパーなど「介護職に従事している人」全体を表している場合の2種類があります。

当サイトでは「介護福祉士」のことを「介護士」と表記しています。

介護福祉士は名称独占の国家資格である

介護福祉士は名称独占の「国家資格」です。

「名称独占資格」とは、資格がなくてもその業務をすることはできるが、資格所有者のみがその資格名称(肩書)を名乗ることができるというものです。

つまり、介護福祉士の資格を持っていなくても、介護の仕事をすることはできるけど、資格を持っている人だけが「介護福祉士」を名乗ることができることになります。

ちなみに、「業務独占資格」は、資格がないとその業務をできない資格で医師などが該当します(医師免許を持っていない人は治療できないということですね)。

ヘルパーに必要なのは介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)

一方、ヘルパー(ホームヘルパー)に必要なのは「介護職員初任者研修」という資格です。こちらは以前まで「ヘルパー2級」と呼ばれていました。

介護職員初任者研修は、介護福祉士を受験するために必要な資格なので(正確には「介護職員初任者研修」で学習した130時間分が免除される)、未経験から介護職を目指したい方は、最初に取得を目指したい資格といえます。

介護職員初任者研修は130時間の講習を受けると取得できます。

その後、「介護職員事務者研修(320時間)」、「実務経験3年以上」の2つの条件を満たすと「介護福祉士」の国家資格を受験できるようになります。

「介護職員事務者研修」に必要な時間

「介護職員事務者研修」は450時間かかります。しかし、「介護職員初任者研修」(130時間)を受けている人は130時間分が免除され、残りの320時間分のみになります。

そのため、介護福祉士を目指している方は介護職員初任者研修から段階を踏んで、ステップアップを目指していくと良いでしょう。

業務内容に大きな違いはない

介護福祉士(介護士)とヘルパーの業務内容に大きな違いはありません。

なぜなら、前述のように「介護福祉士」は名称独占の資格であって、業務独占の資格(その資格がなければ働けない資格)ではないからです。

この点が、介護福祉士を目指す方にとって少しだけ残念なポイントかもしれません。

給与や役職などに違いがある

しかし、「介護福祉士」を持っている人と「介護職員初任者研修」を持っている人とでは、給与や役職などに違いがあります。

ちょうど、飲食業などのサービス業の「正社員」と「パート・アルバイト」の関係に近いかもしれません(業務内容はほとんど同じだけど、給与や役職に違いがある)。

介護福祉士の場合、チームリーダーやサービス提供責任者(訪問介護サービスの責任者)といった役職を任せられることがあります。つまり、他の介護福祉士やヘルパーをまとめるということです。

介護福祉士を取得していると「資格手当」にも違いが出てくるため、介護福祉士として働く上で有利になると言えるでしょう。ただし、「介護福祉士」の資格を取得するまでには時間がかかるので(実務経験も3年以上必要です)、長期目線で捉えるようにしましょう。

現在無資格の人が目指したい2つのコース

今、この記事を読んでいる方の多くは、「現在無資格でこれから介護職を目指したい」と考えている方が多いと思います。そこで、無資格の方が目指したい2つのコースを提案します。

無資格でパート・アルバイトとして働きはじめる

1つめは、無資格でパート・アルバイトとして働きはじめることです。

「無資格で働けるの?」と思われるかもしれませんが、現在介護職の人材不足は深刻で、無資格者でも求人は多数あります(きらケアなどの転職サイトにも掲載されています)。

そして、働く中で「介護職員初任者研修」を取得していきます。そうすることで、介護職にいち早く飛び込むことができ、スキルが身につきやすくなるでしょう。

その後、介護職員初任者研修を取得し、ヘルパーとして働きます。さらにステップアップをしたい方は、つぎの介護福祉士を目指すと良いでしょう。もっともバランスの取れた方法です。

介護職員初任者研修(130時間)を取得する

2つめは、介護職員初任者研修を取得し、ヘルパーとして働きはじめることです。130時間の学習時間がかかりますが、はじめから介護職員初任者研修の資格を持っているというメリットがあります。

ただ、長時間勉強したにもかかわらず「介護の現場って思っていたのと違った…」というミスマッチが起きる可能性も高くなってしまうのがデメリットです。

介護職員初任者研修を取得したあとは、ヘルパーとして働き、さらにステップアップをしたい方は、介護福祉士を目指すと良いでしょう。

介護職を始めるのに大切なのは動くこと

ここまでで2つの方法を紹介しました。どちらも「介護職員初任者研修」を取得するという一旦のゴールは共通しています。その後、ヘルパーとして働くか、ヘルパーとして働きながら学習を続け、「介護福祉士」の資格取得を目指すかで分かれてきます。

大切なのはすぐに動き始めることです。現在、介護職の人手不足は深刻です。同時に介護職にチャンスがあると思い、介護職を始める人も増えてくることが予想されます。

「思い立ったが吉日」という言葉があるように、思い立ったときにはじめるのがいちばんです。介護職を始めるための新たな一歩を踏み出してみてください。